歯のおもしろ小ネタ集⑤ ~十三・塚本の吉村歯科医院~
憧れの塩歯磨き
古代ローマ帝国の貴族たちは、つまようじで歯の掃除をしていたと記録されています。また、バラを粉末にした歯みがきや、鹿の角、ハツカネズミの頭骨からとれる灰、馬のひずめをつかった薬などで歯のケアをしていたようです。
このようにお口の衛生に関心が高かったのは、糖尿病からくる歯周炎に苦しんでいた貴族が多かったため。おそらく、運動不足のうえに、毎日ぜいたくな食事をしていたからでしょう。
同じ貴族でも皇帝や皇后など皇室のトップクラスは塩を歯みがき剤として使っていました。なにしろ、当時は塩一握り毛皮一枚といわれたほど高価で貴重な物質でしたから。
古代ローマ人にとって、塩はみがきはあこがれのデンタル・ケアだったのでしょう。